レポート用識別子(レポートID)

レポート用識別子では、GA4が「ユーザー(人)」を特定するために使うIDとして、どのIDを使うかを選ぶことが出来ます。

GA4では3種類のIDを使う事が出来ます。名称と意味は以下の通り。

ID名称意味
User-ID会員IDなどサイト側で発行されるIDをGA4で取得している場合に利用可能。
GoogleシグナルGoogleが所持しているIDで、Googleアカウントを元に生成。データ設定でGoogleシグナルの利用をONにし、十分量データがある場合に選択可能。
デバイスIDGoogleが発行するファーストパーティーCookieを利用。デバイス(またデバイスで利用しているブラウザ)ごとにIDが変わります。

レポート用識別子の画面で、どの選択肢が選べるかは上記の設定状況によって変わってきます。人を個別に特定する精度としてはUser-IDが最も高く、次にGoogleシグナル、そして最後にデバイスIDになります。ただ前者2つに関しては全員分のデータが取得出来ているわけではありません。

またユーザーが特定出来ない(consent_mode利用時などユーザーがCookie等の計測を不許可にしている)場合はモデリングをして紐づけるというオプションがあります。ただ、これはconsent_mode状態のユーザーが一定量いないと利用することが出来ません。

具体的には
・直近7日間で、日別でanalytics_storage=”denied”(ストレージ拒否) のイベントが1,000件以上発生
・直近28日間の内、7日間でanalytics_storage=”granted”(ストレージ許可)をしているユーザー1.000人以上存在する

そのためほとんどのサイトでは「ハイブリッド」と「計測データ」では同じ結果になりますが、モデリングの適用範囲となる場合は「ハイブリッド」を選択しておくと良いでしょう。本モデリングは主に「レポート」と、探索の自由形式レポートに反映されます。自由形式以外の探索レポート、オーディンス、セグメント、データエクスポートなどには反映されません。

ユーザーを特定する条件として利用出来る「Google Signal」ですが、データ量が少ない時にレポートや探索で数値が出てこないケースがあります(個人特定の観点から)。つまりテストでコンバージョンを計測して、それが1件しか無い場合などはコンバージョンのレポートに出て来ない可能性があります。

この時は、「デバイスベース」に切り替えた上で計測確認を行う必要があります。詳細はGoogle 公式ヘルプの以下部分をご覧ください。特に開発環境でコンバージョンのテストを行うときにはデバイスベースにすることを推奨いたします。

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